反応時間とエラー数といった,量的変数(間隔尺度又は比率尺度で測定された変数)同士の関係性を検討する場合には,相関係数を算出すると良いでしょう。
相関係数の符号(プラス,マイナス)により,正の相関関係であるのか,負の相関関係であるのかが明らかになりますし,相関係数の絶対値の大小によってその関係性の強弱も把握できます。 そして,2変数の関係性を表現するために散布図も作成すると良いでしょう(いわゆる相関係数では捉えきれない,外れ値の影響の有無や,曲線的な関係性の有無などが発見できるかもしれません)。
今回の実験ぐらいのサンプルサイズであれば,相関係数が有意か否かも重要でしょう。相関係数が有意でなければ,その2変数間の関係性は無相関であると捉えるのが一般的でしょう。
しかしながら,相関係数の結果をまとめる際には注意してください。今回の反応時間の算出方法を覚えていますか?エラーした試行は除外して反応時間を算出していましたね?
そのため,例えば,有意な正の相関が得られた時に,「エラーをした試行ほど,反応時間は長かった(反応時間が長い試行ほど,エラーが多かった)」といった結果のまとめをするのは×です。
「エラーが多い人ほど,反応時間は長かった(反応時間が長い人ほど,エラーが多かった)」といった結果のまとめであれば問題ないと考えられます。