心的回転課題のエラー数の分析について

  • 匿名
  • 2016/06/12 (Sun) 21:25:37

 分析について質問させていただきます。

 今回の実験で反応時間とエラー数という二つの従属変数がありますが、従属変数同士の関係性を見たい時はどのように行えばよいのでしょうか。反応時間を独立変数のように扱い、時間で分けた平均反応時間ごとのエラー数に対して分散分析行ってもよいのでしょうか。

 私は分析について理解ができているとは言いにくいので、もし初歩的な質問でしたら、申し訳ありません。

 回答よろしくお願いいたします。

Re: 心的回転課題のエラー数の分析について

  • 浅野
  • 2016/06/14 (Tue) 01:29:05
 反応時間とエラー数といった,量的変数(間隔尺度又は比率尺度で測定された変数)同士の関係性を検討する場合には,相関係数を算出すると良いでしょう。

 相関係数の符号(プラス,マイナス)により,正の相関関係であるのか,負の相関関係であるのかが明らかになりますし,相関係数の絶対値の大小によってその関係性の強弱も把握できます。 そして,2変数の関係性を表現するために散布図も作成すると良いでしょう(いわゆる相関係数では捉えきれない,外れ値の影響の有無や,曲線的な関係性の有無などが発見できるかもしれません)。
 
 今回の実験ぐらいのサンプルサイズであれば,相関係数が有意か否かも重要でしょう。相関係数が有意でなければ,その2変数間の関係性は無相関であると捉えるのが一般的でしょう。

 しかしながら,相関係数の結果をまとめる際には注意してください。今回の反応時間の算出方法を覚えていますか?エラーした試行は除外して反応時間を算出していましたね?
 そのため,例えば,有意な正の相関が得られた時に,「エラーをした試行ほど,反応時間は長かった(反応時間が長い試行ほど,エラーが多かった)」といった結果のまとめをするのは×です。
 「エラーが多い人ほど,反応時間は長かった(反応時間が長い人ほど,エラーが多かった)」といった結果のまとめであれば問題ないと考えられます。

Re: 心的回転課題のエラー数の分析について

  • 匿名
  • 2016/06/14 (Tue) 12:47:42
 
 お答えいただきありがとうございます。
わかりやすい説明のおかげで理解できたと思います。

 ありがとうございました。

心的回転でのエラー数分析

  • 黒うさぎ
  • 2018/11/18 (Sun) 20:57:01
質問させていただきます。

今回のエラー数の分析に関して、以前の質問を参照して各図形に対してかかった反応時間の平均とエラー数の平均との相関を、エクセルの分析を通して行いました。

この結果、呈示形式の両方で強い正の相関が見られました。この場合、この結果とその散布図を発表資料に載せるだけでいいのでしょうか。それとも、エクセルの相関の分析以外にも何かしらの分散分析も共に載せないとだめなのでしょうか。

言葉足らずで申し訳ありませんが、応えていただけると幸いです。回答よろしくお願いします。

Re: 心的回転課題のエラー数の分析について

  • 浅野
  • 2018/11/19 (Mon) 18:44:46
 相関係数は,2つの量的変数間の相関関係が有意か否か,そして,その強さを検討したい時に用いる分析です。
 反応時間とエラー回数の相関関係を例に説明すれば,反応時間の長短とエラー回数の多少との間に,何か規則的な関係性があるのか否か,そして,その関係性がどれぐらい明確なのかを検討したい場合に用いる分析ということです。

 分散分析は,要因の(主)効果や交互作用が有意か否かを検討する分析です。
 例えば,エラー回数に対して,回転角度と呈示形式といった要因の主効果や交互作用があるのか否かを検討したい場合に用いる分析というとです。


 分析する目的が違うので,黒うさぎさんが何をしたいかによって必要な分析は異なりますので,研究目的を基にどのような分析が必要なのかを考えてみましょう(上記以外にも,様々な分析の仕方が考えられます)。
 なお,その際には,そもそも反応時間とエラー回数の相関係数を検討する必要があるのか否かも検討してみましょう。
(投稿前に、内容をプレビューして確認できます)