無題

  • 匿名
  • 2017/04/25 (Tue) 15:13:14
メモリスパン実験の結果で出た値の単位が桁数である一方、magical number7±2の単位はチャンクであるのに、メモリスパン実験の結果が7±2の範囲に当てはまるかどうかを論じることに何の意味があるのか分かりません。桁数1つが1チャンクであると仮定しないとmagical number7±2とチャンク同士の比較にならないように思われるのですが、どうなのでしょうか?

Re: 無題

  • 浅野
  • 2017/04/25 (Tue) 17:51:32
 メモリスパン実験の結果で得られたメモリスパン値の単位は桁数ですので,そのままの数値では,7±2チャンクの範囲に当てはまるか否かを議論することはできませんね。

 しかしながら,“全ての参加者の”メモリスパン値について,数字1桁分が1チャンクであると仮定するのも,内観報告を無視した仮定になってしまいます。

 本日の皆さんの発表においても議論になっていましたが,例えば,参加者の内観報告を根拠に仮定をするのであれば,「チャンク化した」ことを報告していない(あるいは,「チャンク化していない」と報告した)参加者について,数字1桁分が1チャンクであると仮定することは自然であると考えられます。

 しかしながら,「チャンク化をした」と報告をした参加者についても数字1桁分が1チャンクであると仮定することは,内観報告を無視した仮定になってしまいませんか。

 なかなか一筋縄ではいかないと思いますが...(a)各参加者のメモリスパン値をチャンクとして捉えなおすためにどのような仮定を置くのか,そして,(b)最終的に,「今回の実験によって得られたメモリスパン値が,7±2チャンクに当てはまるか」といった問題に対してどのような考察を行うのか,については唯一の正解があるわけではないと考えましょう。
(※“真実はいつも一つ”ですが,真実が何かは不明なので,様々な解釈可能性があります)。
 
 さて,それではどのように考察の内容は評価されるのでしょうか。基礎実験のレポートにおいて,重要なのは,どのような根拠から,そのような仮定や解釈を行ったのかといった論理展開です。 
 レポート内に示した根拠から論理的に導き出される仮定や解釈であれば,考察や最終的な結論が,皆さんそれぞれ全く異なっていたとしても,全員が満点評価を得ることがありえるわけですね(※ちょっと極端に表現しましたが...)。


 

Re: 無題

  • 浅野
  • 2017/04/25 (Tue) 18:11:31
 ちなみに,今回の実験結果から,「今回の実験によって得られたメモリスパン値が,7±2チャンクに当てはまるか」といった問題については議論ができないとするのであれば,それはそれで明確な結論ではあると思います。
 しかしながら,その場合には,レポートの読み手がどのような反論をするか(このような分析をすれば,最低限●●ということについては考察できたのではないか?)について自分自身で予想をしておいて,読み手が抱くであろう反論についての反論を考察内で示しておける(例えば、「なお、~という分析の方法も考えられるが,今回のデータにおいては●●が不明であるため検討ができなかった」など)と理想的です。

Re: 無題

  • 匿名
  • 2017/04/26 (Wed) 16:40:04
早く、しかも丁寧に回答していただき、本当にありがとうございます。火曜日の講義後にも口頭で似たような質問をしたのですが、こうして文章で読むことでようやく先生のおっしゃっていたことの意味が理解出来たように感じます。参考にしてレポートに活かしたいと思います。
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